2010年05月25日

初恋彗星

小学生の頃から一緒に過ごすことが多い四人の少年少女の物語。ああ、もう、なんて、切なくも優しいお話しなんだろう。次のハレー彗星もみんなで見ようねという約束を胸にしながら、家庭の事情で遠距離のつきあいになり、揺れることはあっても、思いが通じ合っててと、そう思ってたのに……。幕間に入る前、一瞬にして理解させられる描写に血の気が引きました。

好きな人のために、自分を傷つけてでも突き続ける嘘は、良いか悪いかわからない。でも、僕は紗雪の嘘は、優しさだと思いました。半分だけ叶う願いと、はたされた約束に、こみあげた僕がいる。

本当の意味での苦労の部分は書かれていないけれど、でもその苦労も幸せだったんじゃないかなと、そう思いました。

初恋彗星 (メディアワークス文庫)

初恋彗星 (メディアワークス文庫)

  • 作者: 綾崎 隼
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2010/05/25
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 20:46| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月23日

春狂い

一編ごとに語り手が異なると思っていたら、実は繋がりのある六編でした。生まれながらにして人を狂わす美しさを持つ少女が、男達に穢されながら生きていく物語は、嫌悪ばかりが見えるのに、読み終えたとき感じたのは深い愛でした。これすごいな。落ち着かないと感想書けない。

春狂い

春狂い

  • 作者: 宮木 あや子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/05/11
  • メディア: 単行本

posted by deltazulu at 13:51| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月22日

聖剣の刀鍛冶(9)

不調を訴える魔剣アリアが誘拐されるお話。

セシリーの力強い真っ直ぐな言葉に胸が熱くなり、そんな彼女の言葉を受けたアリアの決意にじわっとくる。ほんとにこの二人は……。わずかかもしれない可能性だけど、それに賭けたことが未来に繋がって欲しい。きっと、いま、別のところで大変な思いをしているルークたちが、何か手がかりを掴んでくれると信じたい。

ところで、何かと語ってくれた魔剣さんは、何が目的なんだろう。すっごい気になる。

聖剣の刀鍛冶<9> (MF文庫J) (MF文庫 J み 1-17)

聖剣の刀鍛冶<9> (MF文庫J) (MF文庫 J み 1-17)

  • 作者: 三浦 勇雄
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2010/05/22
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 16:49| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月20日

東京レイヴンズ(1)

ああ、もう素晴らしい!何という楽しさを見せてくれるラストなんだ!不安要素だと思っていた出来事が、たった一言で一変するからニヤリです。示唆の妙に笑みが治まらない。この人間関係をだけやられる。間違いなく二巻も面白くなるよね。

土御門家という安倍晴明の子孫たちとはいえ、十二神将などの陰陽師たちからしたら、まだまだぺーぺーなので、これから修行なりを経ていくことになるのでしょう。運のない春虎がいろいろな霊災に巻き込まれそうな気がしますが、クールなトラブルメーカー冬児と、天才ツンデレ幼馴染みの夏目の三人なら、どんなことでも切り抜けられると思います。続きが楽しみでなりません。

東京レイヴンズ1  SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)

東京レイヴンズ1 SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)

  • 作者: あざの 耕平
  • 出版社/メーカー: 富士見書房
  • 発売日: 2010/05/20
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 21:13| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

SH@PPLE(9)

素晴らしい最終巻!心に蓋をして、必死になって堪えて、受験に逃避して。みんなが幸せを願って動いたのに、すれ違ってしまったことが、重く切なくのしかかる様は辛かったですが、やっぱりね、魔法使いはいるんですよ!強がる愛しき後輩のために、愛しき弟のために、みんながひーほーしていく展開に、涙がじわりと浮かんでくる。誰かを想うって素敵だ。

スペシャルな仲間たちと友に駆け抜けた青春が、最高でした。

SH@PPLE —しゃっぷる—(9) (富士見ファンタジア文庫)

SH@PPLE —しゃっぷる—(9) (富士見ファンタジア文庫)

  • 作者: 竹岡 葉月
  • 出版社/メーカー: 富士見書房
  • 発売日: 2010/05/20
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 20:52| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月16日

シャギードッグ(5)

短編集。五編収録。一話目が素晴らしい。食えない小悪魔な天才児の男の子と、彼の依頼を受けることになって、何かと意地を張るオズの関係の移り変わっていく様が、とても良かった。別れが寂しかったけれど、いつかきっと再会できると信じてる。

五編目も良かった。まりんと大介がバイトに行くつもりがトラブル満載で、サイコーについてない一日だったけれど、それでいてサイコーだったんじゃないかなと思った。微笑ましい二人がいいわ。

シャギードッグV 虹の幕間 (GA文庫 な 2-5)

シャギードッグV 虹の幕間 (GA文庫 な 2-5)

  • 作者: 七尾 あきら
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2010/05/15
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 14:41| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夢の守り人

人の夢を糧にする花に囚われたタンダを救いにいくお話。歌に惹かれてしまう心の隙間やトロガイの昔話など、様々な切ない思いがあったけれど、人はそんなに弱くないことを感じさせられました。チャグムの成長が見られる嬉しさと、再会の感動がわすれらないけど、それ以上に、木霊の想い人の歌が素晴らしかった。

夢の守り人 (新潮文庫)

夢の守り人 (新潮文庫)

  • 作者: 上橋 菜穂子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 09:59| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月11日

ざ・ちぇんじ!(前編)

もうニヤニヤが止まらない!快活な姉、内気な弟が、性別入れ替わりで育てられていたら、姉はそのまま元服して出仕することになるから、やばいです。女であることがバレないように控えめにしてると、周囲の人はみな良いように誤解して、人気者になっちゃうから楽しい。特に帝。あんた何やってるんだ。思い出の姫に似てる人だからといって、仮にも男と思ってる人に嫉妬するとかどうなんだ。その嫉妬に気づかず、怒りをあらわにする姉もまた嫉妬してて、ふたりの嫉妬合戦と誤解が生み出す、すれ違い模様が楽しかった。

今のところ、姉を中心にお話しが進んでるけど、終わりの展開を見ると、後編では弟さんも何か動くのかな。すっごい楽しみです。

ざ・ちぇんじ!〈前編〉—新釈とりかえばや物語 (1983年) (集英社文庫—コバルトシリーズ)

ざ・ちぇんじ!〈前編〉—新釈とりかえばや物語 (1983年) (集英社文庫—コバルトシリーズ)

  • 作者: 氷室 冴子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 23:03| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ミストスピリット(2) 試されし王

まさに副題通り!エレンドの成長っぷりには、わくわくドキドキでした。周囲が激動の変化をするため、正直な彼はどうしても一歩遅れをとるというか……まさか彼の興した民主主義が、こういう形で決着を付けるとは予想外でした。エレンドって平時だったら間違いなく良き王になるんだろうけど、時間が足りなすぎるよね。

政治の世界で腹芸が行われてる中、ヴィンは、霧とカンドラの謎に挑んでるけど、僕としては乙女心の揺れっぷりがたまらないです。役立ちたいという思いが焦りを呼んだり、守ってあげたのに……とかいろいろね。傷心とまではいかないけど、こんなときに優しく手をさしのべる弟がアレだ。でもまあ、さすがにそっちには……と思いたい(エレンド好き)。っていうか、なんだかんだいいながら、犬がいいかんじにデレてきてて可愛いんですけど、どうしてくれよう。

今回はコロス方面がほとんど見えなかったですが、ここからどうなっていくのかまるで予想がつかないので楽しみで仕方ない。

ミストスピリット 2試されし王 (ハヤカワ文庫FT)

ミストスピリット 2試されし王 (ハヤカワ文庫FT)

  • 作者: ブランドン・ サンダースン Brandon Sanderson
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/04/05
  • メディア: 文庫

posted by deltazulu at 21:09| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月09日

猫を抱いて象と泳ぐ

チェスと出会い、伝説のプレイヤーとなった少年のお話。チェスを教えてくれたマスターの温かさがどこまでも胸にあり、ミイラ、老婆令嬢など、チェスを通して見守り導いてくれる人たちとの出会いが温かかった。決して表に出ることはなかったけれど、常に美しさを求めて、盤上で多くの詩を残した彼は幸せだったと思う。静かだけど心に入り込んでくる物語でした。最後は涙が堪えられなかった。

猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

  • 作者: 小川 洋子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/01/09
  • メディア: 単行本

posted by deltazulu at 22:46| ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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